と思っている方に読んでほしい記事です。
2000年から始まった株式会社の保育園参入により、保育士求人情報の中に、「株式会社が運用する園」が多く掲載されるようになりました。
それに伴い、社会福祉法人との違いや働きやすさなど、気になっている方も多いのではないでしょうか？
今回は、Instagramかめ先生のフォロワーさんからご質問をいただいたのですが、私自身は株式会社の園に勤めた経験がないので、フォロワーさんに回答を募らせていただきました。
その結果、20名以上の方にリアルな経験談をお聞きすることができましたので、その回答をまとめています。
この記事を読めば、
・株式会社の保育園と社会福祉法人の保育園の違い
・株式会社の保育園のメリットとデメリット（フォロワーさんの経験談）
・保育士が理想の職場を見つける方法
・株式会社の保育園の情報収集、探し方
が分かります。
保育士としての働き方に悩む方々の参考になりましたら幸いです。
株式会社の保育園と社会福祉法人の保育園の違い
私立の保育施設は、「株式会社」や「社会福祉法人」が主体として運営しています。
株式会社の保育園の大きな特徴は、営利目的で事業が展開でき、その事業の利益が保育園を運用する資金になっていることです。
一方で、社会福祉法人の保育園は、非営利団体で社会福祉事業を目的として設立されており、国や政府からの税制・補助金の面で優遇されています。
| 株式会社の保育園 | 社会福祉法人の保育園 | |
| 目的 | 営利（自由） | 非営利（社会福祉事業） |
| 運営資金 | 株式・営業の利益 | 主に補助金や寄付金 |
株式会社の保育園のメリット・デメリット
実際に株式会社の保育園で働いている（た）先生方からいただいた、生の声をお届けします！
株式会社の保育園のメリット
①サービス残業や持ち帰り仕事がない
と疑いの目を向けてしまいそうになるところですが、今回質問の回答として最も多く寄せられたのがこの声でした。
＼フォロワーさんの声／
※いくつかピックアップしてご紹介します
書類の持ち帰りは一切ないです。みんなで協力し、業務内で済ませるように声をかけ合っています。
もし仕事が残っていたとしても、1分単位で残業がつく！早番で少し早く来た分も給料がついていました。
メリットは、定時で帰れるところです！休憩もしっかり1時間あって外出や家に帰るのもOKです。
持ち帰りは基本的にしたらだめ！製作の準備をしたい時とかは残業という形で残らせてもらっていました。
系列園でカリキュラムで動いているから、教材や保育の使用するもの、曲、アイデアなどほとんどが本部から共有されている。そのため、保育の準備をするものが少なくていい。
正直に言うと、
生活とのバランスがとれる職場だと、子どもたちの見え方も変わってくるし、周りの先生たちも余裕を持って仕事をしているからいい雰囲気で毎日過ごせています！
との声も！
帰宅後や休日にしっかり休めて、心の充電ができることで、仕事でも良いパフォーマンスに繋がる！
②人間関係が比較的良い
同じ系列の園内で、異動の可能性が毎年あるから、お局さん的な人が滅多にいない。
サービス残業や持ち帰りがなかったりと、働く環境的に先生たちが余裕を持って働けているので、職員間のギスギスした感じもないし、雰囲気が良いです。心のゆとりって大事ですね。
異動があるから、よっぽど人間関係で悩んだ時は異動させてもらったり、相手が異動になったりはあった。上（園長ではなく本部）に相談できるのはいいかも。
③給与が上がった人が多い
社会福祉法人→株式会社の園に転職。給料・ボーナス共にいい！
きちんと有給が取れるし、給料はちょい高め、残業代もしっかり出ていました！雇用内容も社会福祉法人とそこまで変わりは感じませんでした。
社福→株式に転職しました。園によるとは思いますが、給与は手取り3万上がり、休みも取りやすくなりました。
会社によるかもですが、法人より給料もいいように感じました！働き手にとっては有難いな〜と最初思いました！（ちなみに、パートでもしっかり昇給があるそうです！）
との声もいただきました。
④一人一人とゆったり関われる、大きな行事がない
大きな行事は子どもも保育者も保護者にとっても負担になるようなものはなく、交流会という風にして、ザ・運動会・発表会のようなものはない。
誕生会や季節の行事はある。
小規模で、一人一人とじっくり関われる。保護者からも手厚いと言われる。
社福時代は、行事が多く、常に何かしらに追われていた分、今（株式）は日々の保育を丁寧に、子どもたちともゆとりを持って関わることができています。
私自身の幸福度が上がったように感じています。
⑤現場や自分の意見を伝えやすい
自由な保育（公立など認可園よりは、自由な発想でハードル低く許可が降りていた）
現場の声をすぐに改善してくれる（元保育士の方が会社にいたことが大きかったかも）
園内だけでなく、会社の人と面談があるので、意見を伝えることができる。有給や異動希望、働き方の変更などは直接本部に問い合わせ、フォームの入力から連絡し、本部の許可が降りればOKだから、手続きに伴う上司との変な気まずさが少ない。
転職後のハローワークに提出するともらえる給付金の書類とか、就労証明出してもらうとか、いろんな手続きが園長通してじゃなくて本社の各部署に連絡するスタイルで気楽。
園長先生の顔色伺って「いつ声かけよう..」みたいなのがなく、電話で担当者さんに言えば伝わる感じがストレスフリーだった。
逆に、
というパターンもあるみたい！
⑥休みやすい
休みやすい（カリキュラムがはっきり決まっていて、同じエリア内で休む人のカバーをするための職員もたくさんいるため）
急な休みにもすぐに対応してくれ、雰囲気もとてもいい！
有給がきちんと取れるし、取りやすい。
同じくらいの子どもを持つ保育士ママが多く働いていることもあり、急な休みでも快く対応してもらえ、気持ちも分かってもらえている感じが安心して働けています。
福利厚生が整っていると、安心して働けますね！
⑦転勤族にはありがたい
全国展開している保育園を運用する会社もあるので、系列園が多く、異動しやすいのは、転勤族の妻にとってはありがたいメリットみたい！
うちは転勤族だけど、私は保育士をしていたい。大手企業の園で働いていたため、主人の転勤先の土地にも系列園があり、異動を希望しました。柔軟に対応してもらえて、良かったです。
イレギュラーで、
との声も届いています。
転職エージェントの担当の方に確認したところ、異動については
・新設園ができたタイミング
・園長や主任保育士へのキャリアアップ
・本人が異動を希望した時
でのものがほとんどとのことだったので、支援に行くことがあるのかどうかについては、入職の前に確認しておくと安心かもしれないですね。
株式会社の保育園のデメリット
もちろんデメリットに感じる部分がある方もいらっしゃったので、ありのままお伝えしますね！
①給料が低い、下がった人もいる（お金にシビア）
売上など経営面での影響が大きくボーナスが安定しないことがある。
ボーナスが安い。退職金制度がないところが多い。
お金にシビア。毎月の職員会議で、系列園全体の諸経費や光熱費を提示され、1円でも節約するように言われるのが地味にストレスだった。
普通の消耗品や衣装など節約を言われる（金銭的にあまり余裕がない印象）
会社の運営状況が大きく関与するところなので、大企業が運営する園だと、安心して働けそうですね！
②園長先生含め、若い保育士が多い
園長先生も若く、経験が浅いので様々な場面で少し不安になることはあります。社福にいた頃はベテラン先生がゴロゴロいたので、頼りがいというところでいうとちょっと…。育休産休を経ての空白時間はあるけど、年齢的には上の立ち場になってしまったので、責任の重さを感じてるかな。
新規立ち上げの園が多く、若い保育士が多い傾向にある株式会社の保育園。
その一方で、職員間の年齢が近くコミュニケーションが取りやすかったり、相談しやすかったりと、結果的に質の高い保育に繋がることも！
若くしてキャリアアップを狙えるということなので、「いつかは園長や主任になりたい！」という方にはピッタリです！
③やりがいが減ったと感じる人もいる
行事の少なさに、仕事的な負担が減ることを期待して転職しましたが、日々のゆったりな過ごし方も含め、やりがいを感じられず、ある程度行事にも力を入れている園に再度転職しました。
その他
多数の意見ではないですが、いただいた声を載せておきます！
社会福祉法人に比べて保護者対応が大変ではないように感じている
忘年会など会社で！と言うことはなく、やりたければ補助しますよという感じでフランク
制服貸与だったから、エプロンや仕事着をたくさん買うことがなくなった→他のことにお金を使える
失敗しない転職方法とは
人によってはメリットに感じる部分がデメリットとして挙げられたり、企業によりけり…な部分もいくつかあったので、「株式会社の保育園で働けば、ホワイト園間違いなし！」というわけではありません。
実際に
株式会社→社福に転職。
今は社福でよくある平均的な保育園ですが、決められた範囲でも好きなことはできている＆給与安定で満足している。
との声も届いています。
この方の例で言うと、
・決められた範囲でもある程度自由な保育ができること
・給与が安定していること
の優先順位が高かったと言うことですね！
入職する前に、必ず
・園の方針に共感できるか
・今の園との、メリット・デメリットを比較し、得られるもの、失うものに納得できるか
など、求人票などでしっかり確認をし、疑問点を解消しておくことは大事なポイントになりそうです！
見学の際のポイントはこちらの記事にまとめていますので、よかったら参考にしてくださいね。
合わせて読みたい▶︎【完全版】保育士転職をまるっと解説〜後悔しないロードマップ
自分に合った園の探し方
転職先を探す方法はいくつかありますが、個人的には、転職エージェントを使わない理由はないと思っています。
▼転職エージェントと転職サイトの違い
使って良かった求人サイトはこちらの記事にまとめています。
▶︎圧倒的な提案力！おすすめ保育士転職エージェント３選
参考になれば幸いです。
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