後輩と良好な関係を築く保育士の伝え方

保育士という仕事は、子どもたちと向き合う時間が主ですが、実際にはチームで動く時間が多く、後輩や同僚との人間関係が仕事の質を大きく左右します。

特に後輩との関係では、様々な葛藤に悩む先輩保育士さんが少なくありません。

実際にInstagramかめ先生のフォロワーさんからは、このようなお悩みが届きます。

私自身、12年の保育士生活の中で多くの後輩と関わり、時には思うようにいかずに悩んだ経験があります。

また、思いを上手く伝えられずに我慢して抱え込むことで、自分も後輩も苦しくなることを痛感しました。

本記事では、同じような悩みを抱える保育士さんへ、後輩との関わり方や信頼関係づくりの工夫、さらに職場全体で大切にしたい人間関係のポイントを実体験を元にまとめてご紹介します。

フォロワーさんが実際にしている、後輩との関わりで大切にしていることもシェアするよ〜♪
改めて、経験談をシェアしてくださったフォロワーさん、ありがとうございました!

 

目次

後輩とのコミュニケーションに悩む保育士さんへ

ご紹介した以外にも、ちょこちょこ届く、後輩とのかかわり方の悩み・・・

よくある悩みとその背景

よく聞くのは、

  • 指示しないと動いてくれない、自分で考えて行動してほしい
  • もっと思いやりを持ってほしい、いかなる状況でも時間ぴったりすぎて困る
    (お迎えラッシュでバタバタしているのに、17時ぴったりに帰るなど)
  • 気づけば自分の負担ばかり増えているように感じる

というものです。

こうした悩みは、多くの先輩保育士さんが抱える共通のもので、背景には、後輩側の経験不足や、失敗を恐れて積極的に動けない心理があります。

また、先輩側も

これを伝えたら傷つけるかな、厳しくして辞めちゃったりしないよね?

自分が我慢した方が丸くおさまる、時代かな…

と思い悩み、伝えることを諦めてしまっている方も多いです。

このすれ違いが、お互いのストレスを生み出してしまっている原因かも…。

信頼関係づくりの重要性

そもそも、先輩後輩の間柄は、信頼関係が土台になければうまくいきません。

普段から「おはよう」「ありがとう」といった基本的な挨拶や、ちょっとした世間話、他愛のない会話を積み重ねることが、相手の安心感につながります。

「仕事の話しかしない先輩」より、「ちょっと雑談に付き合ってくれる先輩」の方が、困ったときに相談しやすくなるもの!

後輩にとって、職場は学校以外で初めてできる社会経験の場。

安心して学べる雰囲気を作ることが、何よりも大切です。

フォロワーさんも、日々のコミュニケーションを大切にしてるって方がとても多かったよ!

確かに、チョコくれる先輩好きだった〜!笑
そのくらい何気ない日々のやり取りって大事だね!

後輩との関係を良好にする伝え方のポイント

やっぱり伝え方って大事!

同じことでも、言葉の選び方次第ですんなり受け入れられたり、拒絶反応出たり・・・

具体的な言葉の選び方

「大丈夫?」と聞かれると、後輩は「大丈夫です」と答えがち。

しかし、「困ってることない?」と聞かれると、具体的な話が引き出せます。

「ちゃんとやってる?」ではなく「今の進み具合を教えてくれる?」と聞けば、進捗を共有する機会が生まれます。

私自身が効果を感じたのは、「次からは〇日までにお願いね」という期限付きの依頼や、「一緒に確認してもいい?」というフレーズ。

責めるのではなく、共に考える姿勢を見せることで、後輩は安心して動けるようになるように思います!

  • 「大丈夫?」→「何か困ってることない?」
  • 「ちゃんとやってる?」→「今どこまで進んでる?」
  • 「次からちゃんとしてね」→「次は〇日までにお願いね!」「こうしてくれると助かる!」

相手が答えやすく、行動しやすい言葉を意識してたよ!

日常業務での工夫

口頭だけの指示は漏れや誤解を生みがちです。

ホワイトボードやノート・カレンダーを使い、やるべきことや締切を明確に書き出し、チーム全体で共有すると◎

また、自分だけで抱え込まず、主任や他の先輩とも情報を共有し、チーム全体で支える意識を持つことで、後輩の成長環境が整います。

  • 業務の共有は「口頭だけ」にしない(ホワイトボード・チェックリスト・共有ノート・カレンダーなどを活用)
  • 他の先輩や主任にも状況を相談し、“チームで育てる”意識を持つ

後輩との関係は、単純に相性もあるし、先輩1人の努力だけでは難しいこともあります。

周囲と協力しながら、少しずつ改善を図ることが大切です!

実践!後輩との関わり方の改善事例

私とフォロワーさんの実体験をご紹介します!

実体験の紹介①

以前、担当した後輩は「何をすればいいか分からない」と戸惑うタイプ。

そこで、思い切って「これをやってくれると助かる」と具体的にお願いし、業務内容を紙にまとめて渡してみたところ、後日、「自分にできることが分かって安心した」と後輩が伝えてくれました。

それからは、「これはこういうことで合っていますか?」と自分から確認しにきてくれたり、「これをしたいのですが、ここが心配」などの相談もしてくれることが増えました。

こちらの伝え方次第で相手の姿勢が変わることを実感した出来事です!

実体験の紹介②

聞かないと言わないタイプの子とペアになった時。

制作などは事前に割り振って、あまり干渉はしないようにしてました!

発表会前などはギリギリだと困るので、「この辺までにはしとくようにしとこ〜!」と話してました。

頭で考えるタイプであれば、自分で色々と考えているのかもしれないから「◯日に話そ〜!」とか目安を決めておくといいのかな〜と思います。

また、制作の準備や書類って、ギリギリにするタイプの人って一定数いると思う!
私は余裕を持って進めたいから、モヤっとしちゃうことあったんだけど、結論締切に間に合ってるならいいって思うようにしたよ。主任などに提出する前に自分がチェックするなら、そこも加味して「◯日には私が目を通したいから、提出お願いね」って理由とセットで『この日!』って明確な数字で伝えると◎
※大体とか、〜あたりってざっくり伝えると、そこでまたすれ違いが起きるかも(涙)

「そこまで言わなきゃ?っ」て思うほど、先を見通して動くのが苦手な人もいる!

そう思うってことは「自分はこうするのに!」って実体験があるってことだよね!
とりあえず、そんな自分を誇りましょう(笑)
人には得意不得意がある♪自分の当たり前はみんなの当たり前じゃない!逆も然り!

保育士同士の人間関係全般で大切にしたいこと

先輩後輩の関係性だけでなく、一緒に働く”仲間”としても、大切にしていきたいことをご紹介します!

①一緒に学ぶスタンスを持つ

保育士は常に学びの連続です。

先輩だからといって完璧じゃないといけないわけではないし、完璧を求めるのも違う。

「私も学んでいる」という姿勢を持つことで、後輩や同僚と対等な関係が築けます。

こんな先生も!

50代近いおばちゃんと新卒20代では価値観も違うので、昔の価値観を押し付けるうような発言はしないように気をつけています。
逆に若い世代から教えられることは多いですしね!

定時ピタリに帰る後輩。
夫に相談すると、「保育士の働き方に問題がある」と返ってきて「なるほど、そういう考えもあるのか。」と。
残業が当たり前、先輩が何をしているのか確認して帰る、が染み付いていたのですが、まあ、一理あるなと思いました。
さすがに、お迎えラッシュの時は、落ち着くまでの5分ほどは助けてほしいとは伝えましたが…
時代の変化も感じますが、新たな気づきもありますね・・・

「一緒に成長していこう」という気持ちが、職場全体の空気を柔らかくし、みんなが気持ちよく働ける環境を作りますね♪
伝えなきゃいけないことは理由を添えて伝えると、自分がなぜその行動をとっているのかを振り返るいいきっかけにもなる!

②感謝と尊重を忘れない

日頃から「ありがとう」「助かったよ」という感謝の言葉を伝えること、そして、後輩や同僚の小さな工夫や努力を見逃さず、しっかり認めることが大切です。

感謝と尊重の気持ちは、信頼関係の基盤となり、チームの結束力を高めてくれる!

③程よい距離感も大切

相手を気にかけるのは大事だけど、実は、干渉しすぎないことも大切

「見守る余白」があると、自分で考えて動く力に繋がるなって思います。  

 

こんな先生も!

 

近すぎず、遠すぎず。必要なことはきちんと伝えるけど、干渉しすぎないのも大事かなと思います。
だけど、挨拶した時に、何でもない会話はするようにしていて、おいしかったお店の話をしたり、娘の話をしたり。

年が離れていると、難しいことも多いですが、逆にアドバイスをもらえるような話題作りは意識しているかも。
そうこうしているうちに、初めは距離感を感じていた子とも、今では、楽しく過ごせるようになりましたよ!

 

頼られたときにそっと手を貸す距離感を意識すると良さそう!

④我が身を振り返る!

日頃の自分や、新人時代を思い出してみる!

きっと何かしら、やらかしてきたことはあるし、周りの先生方に助けられていることがあるはず!

「伝わらない」って思う時はチャンス!?

後輩に伝わってないなって時は、自分の伝えるレベルが上がるチャンス到来!と思って、試行錯誤チャレンジしちゃいます!伝わった時の快感、やべぇ♡笑

自分が2、3年目くらいの時が、1番面倒くさい奴だったと思います!
微妙に慣れてきて、微妙に知恵を得た時期(笑)

でも、その面倒くささも悪いことじゃなくて、色々自分でやってみたいっていう向上心アゲアゲ期だったのかなってw後輩先輩関係なく、何事も経験!後輩ちゃんから学ぶこともたくさんです♡

自分も多かれ、少なかれ迷惑をかけてきただろうからね。
どうやったら伝わるのかチャレンジしつつ、若いパワーから学ぶ姿勢も大切にしたい!

アゲアゲ期に寄り添っていこう♡

持ちつ持たれつ!

「〜してもらえない」って思っている時は、自分が相手をコントロールしようとしていないか、立ち止まるようにしています。相手にもいろんな背景があるはずなので。
今日はちょっと余裕ないのかな、って思ったら、持ちつ持たれつ。
自分もきっとどこかで誰かに助けられながら働いていますからね!

まとめ 〜後輩との関わりは一歩ずつで大丈夫〜

保育士という仕事は、子どもたちだけでなく、後輩や同僚との関係性が大きく影響します。

後輩に対して「どう伝えたらいいのか」「どう接すればいいのか」と悩むのは、決してあなただけではありません。

今回の記事では、実体験をもとに、後輩との信頼関係づくりや、具体的なコミュニケーションの工夫、日常業務の改善方法を紹介してきました。

「困ってることない?」「一緒に確認しようか」といった言葉がけや、ホワイトボード・ノートの活用、感謝や尊重の姿勢、程よい距離感が、関係性を少しずつ変えてくれます!

先輩として完璧である必要はありません。

一緒に学び、失敗を経験し、後輩から刺激を受けながら、ゆっくり成長していけばOKじゃないかな〜!

雑談をしてみる、感謝を伝える、具体的に依頼する——その小さな一歩が、後輩にとっても、あなた自身にとっても、大きな変化につながります!

一人で抱え込む必要はないですよ〜◎

この記事が、あなたの明日を少しでも軽くするきっかけになれば嬉しいです!

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