やりがいのある仕事、保育士。
その一方で、「しんどい。」「もう無理。」「辞めたい。」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、
- 仕事に行こうと思うと、体が動かない、涙が出てくる。
- そもそも保育士に向いていないのかもしれない。
- 仕事と家庭(プライベート)のバランスが取れなくてしんどい。
と悩んだ経験のある、私の体験談を元に、
- 保育士を辞めたいと感じる理由
- 保育士を辞めたいけど辞められない理由
- 保育士を辞めたいと悩んでいる人が手放すべき5つの思考
- 保育士「しんどい」「辞めたい」と思った時の選択肢3選
- 失業保険とは
についてまとめました。

「保育」自体が嫌いになる前に、モヤモヤの原因を整理し、今後の方向性を考えるきっかけになれば幸いです。
保育士を辞めたい理由は?
まずは、「辛い」「辞めたい」と思っている原因を知り、心の整理をしましょう。
モヤモヤしてどうしようもないことも、言語化することで取るべき行動が見えてくることがあります。
また、次の就職先を探すときに、意識的にストレスポイントを避けることも可能になります!



辞めたい理由として多いのが以下の5つ!
\当てはまるものはありますか?/
- 子どもとのかかかわりがしんどい、責任の重さに押しつぶされそう。
- 近年保育のやりづらさを感じている(保護者対応、上司との意見のズレなど)。
- 人間関係が悪く、ストレスが溜まっている。
- 残業や持ち帰りばかりで、私生活に悪影響が出ている。
- 給与が低く、貯金ができない、将来が不安。
1つずつ見ていきましょう!
①子どもとのかかわりがしんどい、責任の重さに押しつぶされそう
子どもと言えど、一人の人間。
特に保育士1、2年目の時は、
- 先輩保育士の話はよく聞いているのに、自分がお部屋に入ると落ち着かない。
- 子どもを可愛いと思える余裕がない。
- 子ども同士のトラブルや泣いている時に、どう対応すれば良いのか分からない時がある。
- ケガをさせてはいけないと思うと、ピリピリしてしまう。
など、かかわり方に戸惑ったり、悩むことがあると思います。



②近年保育のやりづらさを感じている
近年、保育士が注目されることが増え、保護者からの目が気になるという声をよく耳にします。
- 保育士への不信感が募っていることを感じるし、敏感になってしまっている。
- 自分の保育に自信が持てなくなり、不安を感じる場面が増えてしまった。
- 保護者の意向に寄り添いすぎているように感じ、大切なものを見失っているような気がする。
- 本当に保育が好きで愛情を持って子どもたちに接しているのに、報われない気持ちになっている。



③人間関係が悪く、ストレスが溜まっている
命を預かり、子どもの成長に寄り添う仕事だからこそ、職員間の連携は特に大切。
コミュニケーションを取らなければやっていけない職場で、人間関係が悪いのはきついですよね。
- 同じクラスの先生と保育観や仕事のペースが合わず、モヤモヤする。
- 先輩や上司が高圧的で怖い、自分の意見を言うことができなくて辛い。
- 職員間で派閥があったり、お局さんが絶対的権力を持っていたりと、いざこざが多く面倒くさい。
- コミュニケーションや報連相が上手くいかず、精神的な負担が大きい。



④残業や持ち帰りばかりで、私生活や心身に悪影響が出ている
「子どもたちの笑顔のために。」と思うと、ついつい頑張ってしまうところですが、プライベートがほとんどなく、”休みが取れない→体調を崩してしまう”ということも。
- 行事の準備期間は、当たり前に残業、持ち帰り仕事。
手当がつくわけでもなく、土日もない生活に心身共に疲弊している。 - 早番、遅番とシフトはあるものの、関係なく朝から夜まで仕事の日々に限界を感じている。
- 休憩する暇もなく、業務に追われる毎日がしんどい。



⑤給与が低く、貯金ができない、将来が不安
いくら子どもが好きで、奉仕の精神溢れる方が多いと言えども、保育士にも生活があります。
- こんなに働いているのに、給与は上がらず、貯金ができない。
- 子どもの将来のことを考えると教育資金を貯めていきたいが、この仕事では難しい。
”お金のゆとり=心のゆとり”です。



今回は5つの理由をあげてみましたが、当てはまるものはありましたか?
辞めたい理由を自分の中で明確にすることは、 後悔しない選択をするためにはとても大切なことです。
ただただ「嫌だから辞める!」のではなく、
- 転職することで解消されることなのか
- どんな転職先であれば不満が解消されるのか、理想の未来が手に入るのか
をじっくり考える必要があります。
保育士を辞めたいけど辞められない理由は?



かめ先生のInstagramのDMに多くの声が寄せられます。
また、私自身も「辞めたい」と思った時、すぐに行動に移せたわけではありません。



この声の裏に隠された思いは何でしょうか?
まずは、自分がどこに引っ掛かって選択を躊躇しているのかを、理解することが大切です。
ここでは、保育士が辞めたいけど辞められない理由を5つ、ご紹介します。
- 周りの目が怖い、「辞める」と伝えた後の人間関係が不安
- 残された職員や子どもたちに迷惑をかけてしまう罪悪感がある
- 今まで積み上げてきたもの(キャリア)を捨てる覚悟ができない
- 途中退職、勤めて間もないなどの理由で言い出しづらい
- 転職活動が上手くいくか心配
1つずつ見ていきましょう!
①周りの目が怖い、「辞める」と伝えた後の人間関係が不安
「辞める」と伝えた途端、
- 上司や同僚から冷たい視線や態度を浴びせられるのではないか。
- 悪い噂が広がるのではないか。
など、不安は尽きないですよね。
もし、本当にそんな事態になった時には
- やっぱりここで働き続けなくて良かった。
- このまま働き続ける選択をしなかった自分、えらいぞ!
とポジティブに考えましょう!






②残された職員や子どもたちに迷惑をかけてしまう罪悪感がある
- ただでさえ人手不足なのに、私が辞めたら残る人たちの負担が増えてしまう。
大変さがわかるからこそ、心苦しい… - 可愛い子どもたちを置いていくのは、無責任ではないか。
- 仲良くしてもらった同僚を裏切ってしまうことになるのではないか。
「こんなにお世話になったのに。」「悪いことばかりではなかったな。」などと考え始めると、一歩踏み出すことを躊躇してしまいます。
こう考え始めてしまったら、
なぜ、退職したいと思ったのか
改めて原点に立ち返り、自分の気持ちをはっきりさせましょう。



③今まで積み上げてきたもの(キャリア)を捨てる覚悟ができない
- ここまで頑張ってきたのに、諦めるのは、逃げるようで嫌だな。
- 人間関係はきついけど、給与も福利厚生も悪くないし、安定を捨てるのはもったいないかな。
- せっかく保育士の資格を取らせてもらったのに、別の仕事って親に申し訳ないよな。
「決断」と言う字は、「断」つことを「決」めると書きます。
何かを得るためには、しっかり受け取る余白が必要です!



数年後、どんな未来を生きていたいかを考えると答えは簡単かも!?
決めたら行動あるのみです!
④途中退職、勤めて間もないなどの理由で言い出しづらい
- ここで辞めるのは、自分の甘えではないだろうかと不安。
- どこに行っても同じ結末になってしまうのではないだろうかと自信が持てない。
- 「せめて3年は勤めないといけない」と聞くから、やっぱりそうなのかな、とも思う。
保育士という職業柄、3月まで働けるなら働いた方が円満に退職できるでしょう。(※心身の健康が第一優先です。)
退職するリスクと、働き続けるリスクを洗い出して天秤にかけてみるといいかもしれません。



⑤転職活動が上手くいくか心配
- 転職活動って大変そう。
- 転職先でも人間関係が悪かったらどうしよう。
- 実際に働いてみないと分からない部分も多いから、不安。
環境の変化、不確実な未来を不安に思うのは当然のこと。
- 転職経験者に、「どのように転職活動を進めていったのか」「実際に転職してどうだったか」などを尋ね、実態を把握する。
- 転職エージェントを利用して、転職先の事前情報を集めることでリスクヘッジをする。
など、自分の不安に思っている要素を把握し、1つずつ知っていくことで、解消できることもあります!
転職活動の流れを知っているだけでも、見通しが持てて、気持ちが楽になるかも⁉︎
こちらの記事も参考にされてください!
▶︎【完全版】保育士転職をまるっと解説〜後悔しないロードマップ
保育士を辞めたいと悩んでいる人が手放すべき5つの思考
保育士を辞めたい理由、辞められない理由が明確になったら、以下の思考は手放してください。
実際に職場環境に悩んでいた時に、私が思っていたことです。
- ここで通用しないなら、どこに行っても同じ
- 我慢は正義
- 人に迷惑をかけてはいけない
- 逃げることは恥ずかしいこと
- 楽をしてはいけない
人は余裕がなくなると、ついつい視野が狭くなって、自分を追い詰めてしまいがちです。
思い込んでいるその当たり前、実は当たり前ではないかもしれません。



①ここで通用しないなら、どこに行っても同じ
今の職場でやるべきことをやらずに不満を言っているのなら、どこに行っても通用しないと思います。
しかし、自分なりに課題に取り組み頑張ってきた中で、変えられない現実があるのなら、環境次第で変わることはあります!
例えば、
・ピアノは弾けないといけない→ピアノ以外の楽器やCDで対応することがOKな園もある
・苦手なことは努力でなんとかするべき→苦手はカバーし合って、得意なことを伸ばしていこう
・毎日残業が当たり前→基本的に定時帰りが当たり前
などです。






▶︎他の園の情報収集はこちら!
②我慢は正義
自分のことは後回しにして、「大丈夫!」が口癖になっていませんか?
きっとこれを見ている人は頑張っている人だと思います。
我慢をし続けても、得るものは何もありません。



他人の期待に応えるために、自分を犠牲にする必要はありません!
③人に迷惑をかけてはいけない
小さい頃から「人に迷惑をかけてはいけない。」と言われ、育った人も多いのではないでしょうか?
当然迷惑はかけてはいけないけれど、迷惑をかけてはいけないからと一人で頑張った結果、迷惑になることはあると思います。
例えば、体調がすぐれないのに、迷惑がかかるからと出勤されるのは、逆に迷惑ですよね⁉︎
何が言いたいかというと、”もっと周りの人を頼っていい”ということです。
「迷惑をかけてはいけない=頼ってはいけない」ではありません。



一人で頑張りすぎないで!困った時はお互い様です!
④逃げることは恥ずかしいこと
辛いことから逃げることが、時としてベストな選択肢な場合があります。
「上手くいかない、逃げたい。」と思っている時点で頑張っている証拠。



また、「乗り越えられない壁はない。」なんて言葉もよく耳にしますが、私は乗り越えられなかったこと、めちゃくちゃあります。
人それぞれキャパは違うし、得意不得意があって当然です。
「乗り越える=幸せ」とは限りません。
・逃げる
・人に頼る
・時が来るのを待つ
・迂回路を探す
壁を乗り越えるため、ひたむきに努力する過程は素敵なものですが、そもそも乗り越えるかどうかは、自分の幸せに繋がる方を選択していいんです。
⑤楽をしてはいけない
「真面目な人がバカを見る」
この言葉が正しいかどうかは分かりませんが、真面目で責任感が強い保育士さんほど、上手く息抜きできずに潰れてしまう人が多いように感じます。
上手くサボることは、必要で、長期的に見てもメリットが多いです。
その仕事、絶対にあなたがしないといけないことですか?



また、悩んでいる人のほとんどが、他人と比較したり、周りの目を気にして落ち込んでいます。



誰かを超える必要も、誰かのようになる必要もありません◎



保育士「しんどい」「辞めたい」と思った時の選択肢3選
リフレッシュをしたり、誰かに話を聞いてもらったりしても気分が晴れない時は、環境を変えることが1番の近道です。
「保育」が嫌い、適応障害、うつ病になるまで追い込まれてしまうと、回復までに長い時間がかかります。



\環境を変える選択肢はこちらの3つ/
- 今の園で雇用形態を変える
- 他の園に転職する
- 違う職業に転職する



①今の園で雇用形態を変える



時短勤務・フルタイムパート・短時間パートになることで、
- 仕事量が減る
- 定時に帰れる
- 責任の重さが軽減される
- 持ち帰り仕事がほとんどない
などのメリットがあるので、仕事と家庭のバランスが取れないと悩んでいる方にぴったり!
※園によっては、仕事内容がパートも正社員並みなこともあるので、注意
精神的にも身体的にも余裕ができたら、副業にチャレンジするのもアリです!
”いずれはフルで働きたいけど、子どもが小さいうちは短時間で働く”という選択をする保育士ママも多いですよね。
正解はないけれど、自分の中での優先順位を考えることで、未来での後悔を減らせると思います。
②他の園に転職する



保育士の資格を持っていれば、現状仕事に困ることはありません。
- 自分の勤める園と他の園の条件を比較してみる
- 求める条件で、どんな園があるのか探してみる
ことから始めてみませんか?



正直、保育園はピンキリ。働きやすい職場は存在しますよ!
▶︎あなたの園は大丈夫?まずは確認→「ブラック保育園チェックリスト」
③違う職業に転職する



違う職種といっても、保育士として働いてきた経験を活かせる職場はたくさんあります。



\フォロワーさんの転職先はこちら/
- コールセンター
- 子ども服の店員
- 会計事務
- 牧場
- 営業
- 小児科医療事務(無資格)
- 歯医者受付
- 産婦人科受付
- 写真スタジオ
- BAR
- Webライター
- ショッピングモールやイベント会場での一時保育施設
- イベントスタッフ
- 学童保育(放課後児童支援員)
- 子育てひろば(育児相談)
- ベビーシッター etc…
全く畑違いに感じる職場でも、保育士として培ってきた企画力、コミュニケーション力、共感力が役に立っているとの声もありました!






失業保険をもらおう!
退職後の就職先が決まっていない場合は、失業保険の手続きをしに、ハローワークへ行きましょう。
✔️失業保険をもらえる条件
→2年以上働き、その中で雇用保険を12ヶ月以上払った人(給料明細をチェックしてください!)
→正社員の人は問題なくクリア
→求職していること(転職活動している実績が必要)※求人情報の閲覧などは活動実績に含まれない
詳しくはこちらのHPが分かりやすかったので参考にされてください
(厚生労働省 愛知労働局 愛知ハローワーク公式HPより引用)
✔️もらえる金額
→退職前6ヶ月の給与の総額÷180日✖️給付率45〜80%
(計算が複雑だから、正確なものはハローワークで!)
✔️支給日数
→90〜120日(1ヶ月毎に振り込まれる)
→会社都合での退職か自己都合退職かでも変わる(ほとんどの人が90日)
✔️手続き方法
①退職後、自分でハローワークへ行く
②受給説明会を受ける
③失業認定を受けたら、振り込みがある(1ヶ月毎に認定を受ける必要がある)
✔️必要なもの
①離職票(退職後、郵送で自宅に届きました)
②身分証明書
③印鑑
④振り込み用のキャッシュカードや通帳
失業保険を受給中に、就職先が決まった時点で、受給停止になります。(ハローワークへ就職の申告をしなければなりません。)
この場合、いくつかの条件を満たしていれば、再就職手当という一時金を受け取ることができます!



自分を大切にできるのは自分だけ
保育士の仕事が「辛い」「しんどい」と思っても、多くの人が「みんな頑張ってるから私も頑張らないと。」「家族のために!」などと自分を追い込む選択をしてしまいます。



今回お伝えしたかったことは、
- 転職や退職は決してマイナスな決断ではない!
- 保育士しかしたことなくても選択肢はたくさんある!
- 自分を大切にすることは、あなたの周りの大切な人を大切にすることに繋がる!
- あなたはもう十分頑張っている!
ということ!
わざわざしんどい職場で働き続ける必要はありません。
「どんな5年後を過ごしていたいか」じっくりと考え、自分らしく働ける方法を見つけましょう!
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